12月に入ると、どの学年でも学習の差が一気に広がりやすくなります。同じように授業を受けていても、ぐんと力を伸ばしていく生徒もいれば、なかなか波に乗れず、焦りだけが募ってしまう生徒もいます。では、この違いはどこから生まれるのでしょうか。
まず大きいのは、「学習習慣が定着しているかどうか」です。12月は行事が多く、生活リズムが乱れがちになります。そんな中でも、いつもの学習ペースを崩さずに机に向かえる生徒は、やるべきことを着実に消化していきます。一方で、疲れや予定に流されてしまい、学習の時間が抜けてしまう日が増えると、気がつけば大きな差が生まれてしまいます。
また、「テストの振り返りをどれだけ丁寧にしているか」も重要です。定期テストが返却されるこの時期、単に点数だけを見て終わってしまうのか、それとも間違えた問題の原因を探り、次に生かすのかで、学力の伸び方はまったく違います。できなかった問題をそのままにしておくか、武器に変えるか──この小さな積み重ねが、大きな差になるのです。
そしてもう一つ、意外と見落とされがちなポイントが「目標の見える化」です。12月は学年の後半に差しかかるタイミングでもあり、学習へのモチベーションが揺れやすい季節です。しかし、目標がはっきりしている生徒は、多少の忙しさや疲れがあってもブレません。逆に、目標が曖昧だと、毎日の勉強が“作業”になってしまい、集中力が長続きしません。
12月は、ただ年末が近いというだけではなく、学習面でも大きな分岐点になります。「伸びる生徒」の習慣は、特別なものではありません。誰でも、今日から始めることができます。学習のペースを整え、テスト直しを丁寧に行い、具体的な目標を掲げる──その一つひとつが、確かな力となって積み重なります。
この冬、自分の学びをしっかり伸ばすために、今できることから始めていきましょう。